■ 中古の2ストバイクに興味があると250ccに目が行く
■ 中古価格を見るとびっくりするような値段ばかりでがっかりする
■ 高額で手に入れたとしても維持できるかどうか心配
そこで今回の記事は筆者がおすすめする「今から2ストの中古250ccバイクを探すならこの選び方」という内容で解説します。
結論は
[人気車種は価格が高騰しすぎていていくら何でも割高で購入はおすすめできない]
[不人気でも乗れば楽しいバイクがあるからそれを選ぼう]
です。
そもそも2ストって?ってところから知りたい人は↓の記事を参考にしてください。
»2ストバイクが乗れなくなるのは寿命なのか[長く乗る秘訣も解説]
»2ストのバイクってどうなの?4ストとの違いや見分け方[網羅解説]
»[2022年版]新車で買える2ストバイクはナンバー取得可のオフレーサー
»2ストの3気筒とか4気筒のエンジンってどんなバイクがあったの?
今回の記事は
■ おすすめの2スト250ccのバイクの選び方[具体的な車種で紹介]
■ 現在(2022年4月)買える2ストの中古バイクの価格の目安
■ 新車だとどんな選択肢があるのか
上記の内容となります
この記事を読めば、、、
□ 割高すぎて買えない2ストバイクの中でも比較的値段が高騰していないバイクを選べるようになる
□ 現在の2ストバイクの全体の大体の相場がわかる
□ どうして元々70万のバイクが300万なんてとんでもない値段が付くかわかる
□ 高騰しすぎた車種をうまく避けて適度な予算で2ストライフを楽しめるチャンスが自分にあるかわかる
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
おすすめ記事
おすすめの2スト250ccのバイクの選び方[具体的な車種で紹介]
前半にオンロード、後半でオフロードの2ストを紹介していきます。
オンロード版
オススメの具体的な選び方とは「当時は不人気だけど今から乗るなら性能上は申し分ないから高騰している中でも中古価格が割安な車種を選ぶ」ってことです。
この選び方の注意点は人気車種は外すこと。
例えばレーサーレプリカが欲しいとなればNSRに人気が集中しています。
でもスズキ、ヤマハ、カワサキ、外車にもライバルはいたはず。
結果的には人気で負けたけど今から見てもきらりと光る魅力があるバイクがあります。
それを選びましょうってことです。
今も昔もオンロードとオフロードはオンロードのほうが人気。
当時もオンロードのほうが人気だったので今残っている中古車両もオンロードのバイクが多いです。
数が少なめのわりにオフロードの2ストバイクの値段はオンロードよりリーズナブルです。
中には250cc未満の車両も含まれますが値段から考えたら筆者はおすすめだと思うものだけ紹介した結果なので参考にしてくださいね。
ヤマハ TZR250(1KT/2XT/3MA)
価格帯33万~99万
最終型3XVになるといきなり中古価格が跳ね上がるので3MA以前のモデルのほうが価格的におすすめできます。
特に3MAは後方排気がかっこよいので今乗っても目立つので特におすすめです。
峠やサーキットを走るのでないならむしろネイキットのほうがスポーティーといえるからです。
スズキ RGV250Γ(2型)
価格帯35万~160万
ガンマのRG時代は古すぎるし一番最終型の3型はもともと新車で売れていないので中古での球数がないので2型がちょうどよくおすすめです。
ちなみに最終のVガンマ(3型)は新作のV型エンジンで筆者も乗ったことがあるのですが最高の2ストエンジンでした。
まるで4ストのような中低速のトルク感(パラパラ音はするのに)とパワーバンドに入ってからの加速感を両立していてびっくり。
これが最後の2ストエンジンかと、当時思ったものです。
今まで2ストはパワーバンドに入ったら超加速と思っていました。
でも実際はパワーバンド以外が特に遅かったからパワーバンドが目立っていたんだなと感じました。
2ストの弱点のパワーバンドに入るまでの加速が改善されていたので、2ストは排気ガスなど環境問題以外は4ストに負けるところはほぼないとまで感じましたね。
でも、残念なことにレプリカブームが完全に終わっていたので全然見向きもされず。
現在も最終型ガンマは球数もなくあってもとんでもない金額なので残念ながらおすすめはできません。
もしどこかで3型の最終型Vガンマを見かけたら、拝み倒してでも乗せてもらう価値があります。
最後の2ストって4ストっぽくなって進化したんだって感動します。
ヤマハ R1-Z
価格帯40万~110万
2スト最後の年1999年まで売られていて年式が新しいわりに中古価格が低め。
オンロードの中では一番現実的です。
フルカウルのバイクじゃないとダメって人以外はほぼこれ一択だと思います。
エンジンはTZR250/2XTと同じなのでそういう意味でも割安ですね。
なぜ2ストのネイキッドは安いのか?
ずばり「みんなフルカウルに思い入れがあるから」だと思います。
なのでレーサーレプリカは特に値段が高いんでしょうね。
スタイリングも大切ですが、実際にバイクで走る時間の多くはどこを走るのかと考えてください。
レプリカは我慢多いので日本ではネイキッドが本当のスポーツバイクだと思います。
こんなエピソードがあります。
筆者は2004年式カワサキZX10Rと1988年式のNSR250をサーキットで友人に借りて乗りました。
2台のバイクにとって最高に得意な場所で乗ったので印象も良かったです。
ですが「最高のバイクだ」と思ったのと同じくらい「街中では絶対乗りたくない」って思いました。
それくらいゆっくり走ってもつらいだけに感じるバイクでした。
2004年式のCBR1000RRのようにツーリングに使いたくなるスーパースポーツもあるんですよ。
「フルカウル!」ってこだわりは一度捨ててみるのも良いかもしれませんよ。
ここからは250ccに少し届かない200から250ccの車両を紹介します。
スズキ RG200Γ/ウルフ200
価格帯65万前後 球数は少なめ
RG200 Γがフルカウルでウルフ200がネイキッドバージョンです。
どちらも中古価格も球数の少なさも同じようなものです。
250ガンマと違いRG200ガンマは2気筒ではなく2スト単気筒。
250より一回り小さめの車体が魅力。
ちょっと排気量が少なくても楽しそうなバイクだと思いますよ。
ヤマハ SDR
価格帯42万~100万
水冷195cc短気筒でトルクフル乗りやすいエンジン。 スリムな車体にひらひら重視のタイヤサイズ。
1987年発売なのでバリバリのレプリカブームなのにあえてスペック以外の魅力で売り出したバイク。
ですが販売振るわず短命に終わったので球数が少なめで年式が1990年以前しかありません。
今こそ売れそうなコンセプトなのに残念ですね。
今見てもとても魅力的な美しいバイクなのに、250ccで45馬力無いとバイクじゃないっていう時代だったので当時は不人気。
オフロード版
オフロードの2ストはオンロードと比べて中古価格が安いと思います。
オフ車は中古価格も比較的こなれているので各メーカーの最後まで売っていた中で選べばよいと思います。
ヤマハ DT230 LANZA
価格帯49万~69万
2スト版のセローと言われた車両です。
排気量が250ccではありませんがかなり割安に感じる2ストです。
あれだけ球数があるセローと大して中古価格が変わらないという個人的にはとてもおすすめな2ストバイク。
なんとこのバイクはトラクションコントロール付きなんですよ。
ホンダ CRM250R
価格帯29万~59万
ホンダが誇るフルサイズ2ストのオフロード車。
並行してXR250って4ストのオフ車も売っていました。
車種が多くて当時はうらやましい時代ですね。
リーズナブルな価格とパンチのあるエンジンとフレームで林道から下道までカバーできるので今でも人気が高いです。
NSRなどオンロードではホンダ製は高騰がひどかったのでオフロードの中古価格は安心できます。
ホンダ CRM250AR
価格帯47万~115万
やはりオフ車もホンダ車が一番中古価格が高いですね。
ARの方が年式が新しく、AR燃焼っていう2ストのパワーを低速から高速回転まで使いやすくして、さらに排ガスもきれいにするっていう当時の最新技術を投入したモデル。
でもそのあとの排気ガス規制は通せずにこのまま販売終了に。
ARだと高いのでその前のRモデルがおすすめです。
スズキ RMX250S
価格帯46万~75万
スズキでオフ車で有名な車種はあまり思いつきません。
一つだけ成功したって言えそうなのがDRZ400SMっていうオフ車ベースのモタードバイクっていうちょっと残念なスズキのオフ車。
ですが作りはしっかりしていて性能も十分です。
オフ車はデザインで差別化しにくいのでブランド力で負けちゃいましたね。
今から買うなら悪くない選択だと思いますよ。
ホンダやヤマハよりも状態のよさそうな球数が多い印象ですしそういう意味では割安な車両。
カワサキ KDX220SR/KDX250SR
価格帯24万~69万
220cc版は2スト絶滅の1999年まで販売されていました。
125ccの車体に220ccのエンジンでハイパワーが売り。
250cc版は国内版はもっと早く販売終了しているので数が少なめです。
中古相場は両方ともほぼ同じです。
2ストを乗るうえではほぼ最安値といえる球を選べる車種ですね。
中古相場と在庫台数の一覧表
平均中古相場と在庫台数を一覧表にまとめました。
選ぶときの参考にしてください。
バイク画像 | バイク名 | 平均相場(万円) | 在庫台数(台) |
TZR250(1KT/2XT/3MA) | 33~99 | 40 | |
RGV250Γ(2型) | 35~160 | 6 | |
R1-Z | 40~110 | 34 | |
RG200Γ/ウルフ200 | 65前後 | 22 | |
SDR | 42~100 | 14 | |
DT230LANZA | 49~69 | 7 | |
CRM250R | 29~59 | 7 | |
CRM250AR | 47~115 | 15 | |
RMX250S | 46~75 | 13 | |
KDX220/250SR | 24~69 | 14 |
現在(2022年1月)買える2ストの中古バイクの相場観
中古価格150万円以上のバイク
■ フルカウルのレーサーレプリカなど
■ 特に人気の車種でさらにフルレストアされているか距離が少ないかなど
■ 目立って状態が良い車種のクラス
最終型のNSR250Rだと400万って値段がついてることもありますね。
中古価格50~150万円のバイク
■ 一番中古に台数が多いクラス
■ 状態もほどほど人気もほどほどの車両のクラス
実際に購入するなら一番候補に入る価格帯ですが、それでも新車販売当時より高い価格になってます。
中古価格50万円以下のバイク
■ 車両の状態がそこそこの人気のあまりない車種
■ 人気があるけど車両の状態があまりよくないクラス
今は値段が高騰しまくっている時代だから高い=良い 安い=悪いとも言えません。
信頼できるお店に出会えたのなら、この価格帯もありだと思います。
どうして2ストはこんなに中古価格が高騰するのか
価格帯を見てもらえばわかる通り30年前の中古バイクなのになんで新車の2倍以上するの?って車両もたくさんありますね。
中古価格が高騰する理由
■ 欲しい人がいる
■ 新車では作れない
■ 残っている数が少ない
または「乗って楽しめる資産を買う」って考え方もできます。
なので150万とかのピカピカの車両を買う人は乗らないで保管して後で売ることが目的かもしれません。
今無理に安売りしないでも、在庫のまま置いておけば自然に値段が上がるかもしれません。
「じゃあ高くても買ってしまっても損しないんだね」って思った人、待ってください。 もちろんリスクもあります。
お店で100万で買ったバイクをバ〇ク王に売りに出したら30とか40万とか言われるかもしれません。
商売で買い取るバイク屋さんは整備して高騰しているパーツ交換をして高騰している価格で売らなければいけません。
でも自分で信用のあるヤフオクの実績のあるアカウントを持っていれば同じ100万で売ることもあり得ますね。
つまり何が言いたいかというと、買いたい人にとっては条件がどんどん悪くなるだけだということです。
早ければ早いほうが良いですよってことです。
でもバイクに乗っている友人に「2ストバイク買おうかと思っている」って相談したら、「2ストの中古バイクに70万出すならもっと良いのがあるよ」と友人に言われるでしょう。
私も友人に聞かれたらそう答えます。
70万あればCBR1000RRのレプソルカラーを中古で買えます。
絶対性能も車両の信頼性もCBRがはるかに上でしょう。
それでも2ストに乗ってみたいかってことですね。
いつか乗れたらいいなーなんて思っていてもそんな日はまず永遠に来ません。
私はそれでも乗ってみたほうの人間でしたが運もめぐり合わせも良かったので金銭面もほぼ損はなかったですし故障に悩ませられることもほぼなかったのラッキーでした。
ある程度のコストと手間をかけられるのなら2スト楽しいですから乗ってみる価値あると思いますよ。
2ストが絶滅する最後まで販売していた車種
その時に最後まで販売していたのは以下のバイクです。
ホンダ
NSR250R (MC28)
CRM250AR
ヤマハ
TZR250R(3XV)
R1-z
スズキ
RGVΓ250SP(VJ23A)
これらのバイクで新しければ、今の中古の値段が高いのか?
実は全然そんなことはなくほぼ人気車種かどうかで値段が高騰しています。
つまりフルカウルのレーサーレプリカが人気で値段が高騰しています。
例えば最終年式の1999年式でNSR250R (MC28)とCRM250ARの値段を比べてみましょう。
NSR250R (MC28)のGOOBIKE在庫は24台で値段134万~399万(驚き)
新車当時の価格はSPで80万
CRM250ARのGOOBIKE在庫は20台で値段47万~115万
新車価格は47.9万
新車価格が多少違いますが現在の中古価格の値段差の比ではないですね。
値段は需要と供給で決まるので「人気車種に乗りたい」ひとはしょうがないですが「2ストのバイクに乗りたい」ひとは値段を落とせる車種に乗るって選択肢がおすすめです。
いくら何でも最終型のNSR250Rが300万って払えませんよね。
いっそ新車だとどんな選択肢があるのか
いっそ新車で買える外車から選んだほうがお得なんじゃないのっていう考え方も紹介します。
20年以上前の中古の市販車を買うか
新車でレーサーに保安部品付けたような車両に乗るか
この二つの考え方で比べることになります。
■ 現在新車で買える2ストバイクは海外のオフロードレーサーにナンバーを付けた車両
■ 価格が100万から150万くらいの間が多い
興味がある人は別記事にまとめてあるので読んでみてくださいね。↓
[2022版]新車で買える2ストバイクはナンバー取得可のオフレーサー
まとめ
今回の記事は
■ おすすめの2スト250ccのバイクの選び方[具体的な車種で紹介]
■ 現在(2022年4月)買える2ストの中古バイクの価格の目安
■ いっそ新車だとどんな選択肢があるのか
こんな内容でした
いまから2ストを所有してみようと考えるといろいろ心配事も多いですよね。
でも筆者のおすすめは多少の失敗を覚悟できるのなら予算の中で好きなバイクを買ってみるのをお勧めしたいですね。
2ストは調べだすと不安要素ばかり知る羽目になるので無責任かもしれませんがある程度は「えいやっ」気持ちで行動に移す人じゃないと所有するところまでいかないと思います。
私がNSR80を買ったのは2010年ごろでした。
その時点で車両は19年落ちで20000㎞走行で価格は24万(すでに新車価格より上)くらいでレッドバロンで購入しました。
10年かけて44000㎞まで乗りましたが目立った故障はありませんでした。
知り合いに13万で売れたので実質10万円くらいで10年間2ストを楽しめたってことになります。
私の2ストライフはかなり運も良くうまくいったほうだと思います。
それでも中古で買ったときには新車価格よりも高い車両を買いました。
当時に損得で考えていたらほかの車種にしていましたね。
最終的には「それでも2ストに乗りたいか」ってことですよ。
他にも2ストに関係した記事があるのでもしよかったら読んでみてくださいね。
2ストバイクが乗れなくなるのは寿命なのか[長く乗る秘訣も解説]
2ストのバイクってどうなの?4ストとの違いや見分け方[網羅解説]
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
ほかの記事もぜひ読んでいってくださいね。